二層板の使い方|加工から活用例までわかりやすく解説

二層板の使い方|加工から活用例までわかりやすく解説

看板や銘板、名札、案内板などでよく見かける「二層板(にそうばん)」。業務用のイメージが強いかもしれませんが、近年はDIYや趣味の世界でも注目を集めています。

本記事では、二層板とは何か、どう使うのか、加工の方法や活用例、注意点まで、初めての方にもわかりやすく紹介します。


二層板とは?

二層板とは、異なる色の樹脂(プラスチック)を上下2層に重ねて圧着した板材です。上の層を削ることで下の層の色が見える仕組みになっており、文字や図形を彫刻することで、くっきりとしたデザインが浮かび上がるのが特徴です。

特徴

  • 材質:主にアクリルやABS樹脂など

  • 表面色+下地色の2層構造

  • 軽量で割れにくい

  • 屋内外どちらでも使用可(耐候性あり)


どうやって加工するの?

二層板の魅力は、上の層だけを削ってデザインを浮かび上がらせる点にあります。加工には以下のような方法があります。

1. 彫刻機(レーザー or ルーター)

プロや業務用で最も使われる方法です。

  • レーザー彫刻機
     熱で表面を焼き飛ばして彫る。細かい文字や模様も再現可能。

  • ルーター彫刻機
     回転する刃で削るタイプ。深さの調整が可能で立体的な表現も可能。

→ 企業の表札や案内板など、精密で美しい仕上がりが求められる場面に最適です。

2. 手彫り(カッターや彫刻刀)

DIYや個人用途では、カッターや彫刻刀を使って手作業で削ることもできます。

  • 定規やテンプレートを使えば、比較的きれいに加工できる

  • 手間はかかるが、オリジナリティのある仕上がりに

→ 小さなネームプレートや作品づくり、個人の趣味に向いています。


二層板の使い方・活用例

二層板は、見た目がスッキリして視認性も高いため、さまざまなシーンで活用されています。

1. 看板・プレート類

  • 会社名や店舗名の看板

  • 表札・部屋番号プレート

  • 注意書きや案内表示(例:関係者以外立入禁止)

  • 電気盤・機械の銘板

屋外でも使える耐候性のあるタイプを選べば、長期間美しく保てます。

2. 名札・ネームタグ

  • 社員バッジや名札

  • イベント用ネームプレート

  • ペット用の名前プレート

小型の二層板なら軽くて邪魔にならず、見た目もスタイリッシュです。

3. 表彰楯や記念品

  • 感謝状や卒業記念などの楯にプレートとして使用

  • レーザー加工で細かい文字やロゴも彫刻できるため、高級感が出せます

4. インテリアやDIY装飾

  • 自作の案内板やウェルカムボード

  • 手作りのアクセサリーや雑貨パーツとして

  • 作品名や展示用タイトルプレート

素材として扱いやすく、カットや穴あけも簡単なので、DIY素材としても人気です。


加工・使用時の注意点

● 削りすぎに注意

上層はごく薄いため、削りすぎると下地まで到達してしまいます。特に手彫りやルーターを使う場合は深さの調整がカギです。

● 表面に傷がつきやすい

表面にフィルム(保護シート)が貼られている場合、加工が終わるまで剥がさずに作業すると美しく仕上がります。

● 材質に合わせた道具選びを

レーザー彫刻に対応していない素材もあります。特にABS樹脂は焦げやすいため、素材の種類は事前に確認しておきましょう。


二層板の加工手順(DIY向け簡単ガイド)

  1. デザイン決め:紙に下書き、またはPCで図案作成

  2. 下描き転写:鉛筆などで薄く下書きを板に写す

  3. 彫刻:カッターや彫刻刀で表面を丁寧に削る(少しずつ)

  4. バリ取り:削りかすを拭き取る。必要なら紙やすりで整える

  5. 仕上げ:保護シートを剥がして完成


どこで買える?どんな種類がある?

二層板はホームセンターやネットショップ(Amazon、楽天、モノタロウなど)で購入可能です。

色の組み合わせ(例):

  • 黒地に白文字(読みやすさ◎)

  • 赤地に白文字(注意喚起に最適)

  • 金地に黒文字(高級感あり)

  • 青地に白文字(爽やか・案内用に)

サイズはA4程度のものから、大判まであります。厚さも1mm〜5mm程度まであり、用途に応じて選べます。


まとめ:二層板は「実用+デザイン性」を兼ね備えた素材

二層板は、加工しやすく見た目も美しいため、業務用だけでなくDIYや趣味の世界でも活躍しています。

  • 彫刻で文字や模様をくっきり表現できる

  • 看板・名札・インテリアなど使い道が広い

  • 手彫りでも加工可能で、初心者でも扱いやすい

  • 削る深さと傷防止に注意すれば失敗しにくい

実用性とデザイン性のバランスが良く、**“自分で作れる本格プレート”**として、ぜひ活用してみてください。