印相体と篆書体の違いとは?

印相体と篆書体の違いとは?

印鑑の書体選びでよく比較されるのが「印相体」「篆書体」です。どちらも実印や銀行印によく使われる格式の高い書体ですが、見た目や特徴、用途には違いがあります。

「どちらを選べばいいの?」「銀行印ならどっちがおすすめ?」と迷う方も多いでしょう。

この記事では、印相体と篆書体の違いや、それぞれのメリット・デメリット、用途別のおすすめまで詳しく解説します。


印鑑の印相体と篆書体の違いとは?

印相体と篆書体は、どちらも印鑑専用として人気の高い書体です。

一見すると似ていますが、成り立ちやデザインには大きな違いがあります。

比較項目 印相体 篆書体
読みやすさ やや難しい 比較的読める
偽造防止 非常に高い 高い
デザイン性 独特で力強い 格式があり美しい
実印
銀行印
認印

どちらも実印として十分な品質がありますが、近年は印相体を選ぶ方がやや多い傾向です。


篆書体とは?

最も歴史ある印鑑の書体

篆書体(てんしょたい)は、中国・秦の時代から使われてきた非常に歴史のある文字です。

現在でも、

  • 印鑑
  • 落款印
  • 神社仏閣
  • 石碑

などに使われています。

印鑑文化の原点ともいえる書体です。


篆書体の特徴

篆書体には次のような特徴があります。

  • 曲線が美しい
  • 左右対称に近い
  • 品格がある
  • 文字が太く均一
  • 伝統的な印象

見た目は古代文字のようですが、慣れてくると比較的読むことができます。

実印・銀行印・法人印まで幅広く使用されています。


篆書体のメリット

高級感がある

昔から使われている書体なので、非常に格式があります。

「本格的な印鑑」という印象を与えてくれます。

バランスが美しい

文字の線が均一なので、仕上がりが整っています。

見た目を重視する方にも人気です。

長く使える

流行に左右されないため、一生ものの印鑑としても適しています。


篆書体のデメリット

唯一のデメリットは、

印相体ほど複雑ではない

という点です。

もちろん偽造防止性能は十分高いですが、印相体と比べると文字の形はややシンプルになります。


印相体とは?

篆書体を元に発展した印鑑専用書体

印相体(いんそうたい)は、篆書体をベースに印鑑用として発展した書体です。

別名

  • 吉相体
  • 開運印相体

などと呼ばれることもあります。

現在、日本で販売されている実印では最も人気のある書体の一つです。


印相体の特徴

印相体には次の特徴があります。

  • 文字が外側へ伸びる
  • 円いっぱいにデザインされる
  • 隙間が少ない
  • 判読しにくい
  • 一文字ごとにバランスを調整

篆書体よりも複雑なデザインになっています。


印相体のメリット

偽造されにくい

最大のメリットはこれです。

線が複雑に入り組み、

  • 模倣しにくい
  • 彫刻しにくい
  • トレースしにくい

という特徴があります。

実印や銀行印には非常に向いています。


印面全体に迫力がある

文字が円いっぱいに広がるため、

「重厚感」

「存在感」

があります。

高級印材との相性も抜群です。


世界に一つだけの印影になりやすい

印相体は文字ごとにデザインが変化します。

同じ名前でも印影が少し変わるため、オリジナリティが高くなります。


印相体のデメリット

読みにくい

最も多い意見がこちらです。

初めて見る人は、

「何て書いてあるの?」

と思うことも珍しくありません。

ただし、この読みにくさが防犯性につながっています。


偽造されにくいのはどっち?

結論からいうと、

印相体の方がやや偽造されにくいと言われています。

理由は、

  • 線が複雑
  • 文字が変形している
  • 円いっぱいに配置される
  • 空白が少ない

ためです。

もちろん篆書体も十分に偽造しにくい書体ですが、防犯性を重視するなら印相体が選ばれることが多いでしょう。


実印にはどちらがおすすめ?

実印なら、

印相体がおすすめです。

理由は

  • 偽造防止性能
  • 重厚感
  • 人気の高さ

の3つです。

特に住宅購入や会社設立など重要な契約で使う印鑑なら、印相体を選ぶ方が多く見られます。


銀行印にはどちらがおすすめ?

銀行印も印相体が人気ですが、

篆書体も非常によく選ばれています。

例えば

  • 男性・・・印相体
  • 女性・・・篆書体
  • シンプルが好き・・・篆書体
  • 防犯性重視・・・印相体

という選び方もあります。

どちらでも銀行印として問題なく使用できます。


法人印ではどちらが多い?

法人印では、

篆書体が最も多く採用されています。

代表者印や角印などを見ると、篆書体の印影が非常に多いことがわかります。

理由は、

  • 歴史がある
  • 格式が高い
  • 公的な印象

が強いためです。

もちろん最近では印相体で法人印を作成する会社も増えています。


開運との関係は?

印相体は「吉相体」と呼ばれることがあるため、

「開運効果がある」

と思われる方もいます。

しかし、公的に開運効果が証明されているわけではありません。

現在では、

  • 縁起の良い書体として選ぶ方
  • デザイン性で選ぶ方
  • 偽造防止を重視する方

など、さまざまな理由で選ばれています。

書体選びは、ご自身が納得できるデザインや使いやすさを基準にするのがおすすめです。


印相体と篆書体はどちらを選ぶべき?

最後に、それぞれおすすめの方をまとめます。

印相体がおすすめな人

  • 実印を作る
  • 銀行印を作る
  • 偽造されにくさを重視したい
  • 重厚感のある印影が好き
  • 他の人と違う印影にしたい

篆書体がおすすめな人

  • 伝統ある書体が好き
  • 読みやすさも重視したい
  • 法人印を作りたい
  • 落ち着いた印影にしたい
  • 長く飽きずに使えるデザインが良い

まとめ

印相体と篆書体は、どちらも実印や銀行印に適した格式ある書体です。

篆書体は、印鑑の歴史を感じさせる伝統的な書体で、品格や美しさを重視する方に向いています。一方、印相体は篆書体をもとに印鑑用として発展した書体で、文字が複雑にデザインされるため偽造されにくく、防犯性を重視する方から高い支持を集めています。

どちらを選んでも印鑑としての機能に大きな違いはありませんが、「伝統的で読みやすい印影」を求めるなら篆書体、「個性的でセキュリティ性の高い印影」を求めるなら印相体がおすすめです。

実印や銀行印は長年使い続ける大切な印鑑です。書体の特徴を理解し、ご自身が納得できる一本を選ぶことで、より愛着を持って使い続けられるでしょう。

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