もし実印を紛失したら...
あれ・・・?実印どこへやった・・・?
実印 は、不動産の売買や車の購入、遺産相続などの重要な契約時に印鑑証明証とともに契約書に使用(押印)が求められます。
ですが、普段から実印を頻繁に使用する事もありませんので、実際には家に保管をしている事が多いはずです。
(認印代わりに使用している方は、すぐに止めて認印を購入しましょう)
それだけ認印や銀行印に比べ 最重要で大切な印鑑 (はんこ)ですので、保管には充分に気をつけなければなりません。
がしかし、使用頻度の低い印鑑(はんこ)だけに、いざ押印を求められた際に、見当たらないとか、更には盗難に初めて気づく場合が多々あります。
個人を証明する最重要な印鑑(はんこ)なだけに紛失・盗難にあった場合には、悪意ある第三者の不正利用を防ぐためにも至急対処しなければなりません。
特に盗難の場合、実印とともに印鑑証明証が一緒に盗難された場合には更に危険度が増しますので急ぐ必要があります。
それでは、実印を紛失あるいは盗難された場合どうすればいいでしょうか。
実印紛失のパターン
実印の紛失として多く挙げられるのが以下です。
1.引っ越し時に誤って実印を捨ててしまった
※処分による紛失
2.どこかにあるはずだけど、家の中に実印が見つからない
※見つからないという紛失
3.泥棒に入られて盗まれてしまった
※盗難による紛失
4.持ち出した際、車上荒らしにあい盗まれた
※盗難による紛失
5.出先で落とした、忘れてしまった
※持ち出した際の紛失
1は本当に処分しているのか
2は本当に家にあるのか、という問題点があります。
2に関しては上記で述べたように知らない間に盗難にあっていた、という可能性もあります。
そして大問題なのが3番と4番、悪意を持った人間に狙って盗まれてしまう事です。
即座に自身の実印の効力を無効化し、自身の財産等を守りましょう。
実印を紛失した際にやるべき4つの対応
①所轄の役所で廃印の手続き
まず一番最初に急ぎ行うことは、紛失・盗難にあった実印の効力を停止することです。
「印鑑登録とは」で、紹介したように印鑑登録はお住まいの市区町村の役所ですが、廃印届も申請先は同じになります。
印鑑登録をした市町村の役所に至急に連絡あるいは出向いて、印鑑登録廃止申請書を書き
紛失した実印の廃止手続きをして下さい。
その際印鑑証明証(登録)カードも持参しましょう。
この廃印届けにより印鑑(はんこ)の効力がなくなり、印鑑登録証明証の発行も出来なくなり、
悪意ある第三者の不正利用を未然に防ぐことが出来ます。
まず真っ先に①を済ませる事が重要です。
②警察への盗難届の提出
紛失ではなく盗難の可能性がある場合には、所轄の警察署に出向き盗難届け(又は紛失届け)を提出し、出来れば、盗難届出証明書を発行してもらいましょう。これにより、万一盗難された実印が不正利用された場合には、契約の無効を訴えることが可能となります。
廃印届とセットで行う事によりより安全が確保されます。
③新たな実印の作成と再登録
新たに実印用の印鑑(はんこ)を作成し、住民票所在地の役所で改印届けを行い新たな実印の登録を行います。その際免許証等の本人確認の身分証明証が必要となります。
また、紛失したと思っていた実印が、出てきた場合にも、廃印届を出していたら、その印鑑(はんこ)を持参し再度登録する必要があります。
※もうすでに新しく印鑑登録されている場合はそのまま新しいい実印を使っても大丈夫です。
こちらについては、廃印届を出す際に、新しい印鑑(はんこ)を持参し改めて印鑑登録をする事も可能です。
「ハンコ印刷ゴム印即日納品センター」では、印鑑(はんこ)の即日渡しが可能です。
実印のご注文はこちらから
④以前に押印した契約先に通知
念のため、紛失した実印で以前に押印した相手先に実印の改印をした旨を通知しておけば万全です。
実印を悪用されてしまう具体例
上記では紛失・盗難にあった際に行う手続きについて説明しましたが
なぜここまで迅速な対応が必須となるのか・・・
ちゃんとした理由があります。
ここでは実際にどういった風に悪用されてしまう恐れがあるのかを
具体例を元にご説明いたします。
・借金の連帯保証人にされてしまう
実印と印鑑証明証が一緒に盗まれてしまった場合に
本人が知らないままに、借金の連帯保証人にされてしまう場合があります。
連帯保証人になってしまうと、借金した人間が返済不可能になった場合
連帯保証人に借金返済の義務が生じます。
・不動産の売却や購入を勝手にされてしまう
自身の知らない間に自分の持っている不動産等が勝手に売却されてしまったり
逆に購入させられローンを組まされたりするリスクがあります。
実印と一緒に印鑑証明証も盗まれてしまうと、こういったことが出来てしまいます。
最初に書きました様に、基本的には実印と印鑑証明証はセットになっています。
この印鑑(はんこ)は確かにこの人の実印です、と証明するものが「印鑑証明証」なので
同時に盗まれるとリスクが高くなります。
実印盗難の対策
まず第一に盗難。紛失に気を付ける事が必須ですが
その上で、実印と印鑑証明証や印鑑登録カードを別に保管しておく、
という事も重要です。
このように実印を紛失・盗難した際にすぐに行動を起こすことの理由が
わかると思います。
とりあえず後日に手続きしよう。という考えでは遅いです。
すぐさま廃印届や警察への盗難届を出すことにより、悪用から自身の身を守ってください。
紛失後実印を再度作成する時の注意点 Q&A
弊社で実印の注文に来られる方からよく聞かれる質問等をまとめました。
Q.廃印届というのはどれぐらいかかりますか?
A.基本的に役所へいけば即日可能です、役所にもよりますが
廃印届の申請にはシャチハタではない認印と印鑑登録カード、本人確認書類が必要です。
Q.廃印届を出した上で再度印鑑登録はどれぐらいかかりますか?
A.こちらも即日大丈夫です。
新たに印鑑登録する場合は本人確認書類、写真入りマイナンバーカードや免許証が必要です。
Q.印鑑登録カードも無いんですが・・・
A.同時に保管をしていれば、同時に紛失、盗難もあると思います。
これも実印の紛失と同様で役所へ問いあわせてください。
その際にはやはり本人確認証とシャチハタではない認印が必要です。
Q.実印はあったけど印鑑登録カードを紛失してしまった
A.この場合は実印登録している印鑑(はんこ)と、本人確認証、シャチハタ以外の認印を持って
役所へ行ってください、再発行が可能です。
印鑑登録カードがないと、印鑑証明証が発行できませんので、必要です。
Q.以前使っていた印鑑(はんこ)を押した物(印影)があるから同じものを作りたい
A.これは絶対にやめておく事を推奨します。
基本的に実印という物は自身を証明する唯一無二の物ですので”同じ物は存在しない”ように作るのが実印です。
よく実印作成の際に「紛失したので同じ物を作ってほしい」という依頼もありますが
弊社では一切お断りさせて頂いております。似せて、やほとんど同じように、というのもお断りさせて頂いております。
刑法でも「私印等偽造罪・私印等不正使用等罪」として禁止されています。
だからこそ実印の防犯性が保たれているのです。
おそらくはほとんどのハンコ屋で断られるはずです。
Q.無くしてもいい様にスペア込みで2本欲しい
A.これも上記と同じ理由で同じ印影の物を2本作る事はしていません。
Q.どれが実印なのかわからない・・・
A.この相談も割と多くあります、色んな印鑑を一緒に保管していて
どれが実印だったかわからなくなってしまった、という場合です。
これについては、登録した役所に「印鑑登録カード」を持参し、「印鑑登録証明証」を発行してもらい、手持ちの印鑑(はんこ)を比べてみてください